目次
COD(化学的酸素要求量)とは
 COD(化学的酸素要求量)とは過マンガン酸カリウム等によって水中の有機物を酸化分解した際に消費される酸化剤の量を酸素量に換算したものと定義されています1 2。CODは水中に含まれる有機物量の指標であり、有機物を主とする水質汚濁の程度を測定するための指標として広く用いられ3、通常、CODの値が大きいほど水中の有機物が多く、水質汚濁が進行していると判断されます4。

 CODが計測する有機物が水質汚濁の指標とされているのは、有機物が腐敗の原因物質であることによります。一般に自然界において物が腐敗するのは嫌気性微生物が有機物を分解するためで、その際硫化水素やアンモニアなどのような悪臭が発生しやすい傾向にあります5。

 CODと類似する水質指標としてBOD(生物化学的酸素要求量)が存在します。BODとは水中の好気性微生物によって消費される溶存酸素量のことで、CODが微生物によって分解されにくい有機物も酸化する可能性があるのに対して、BODの場合は微生物によって分解されない有機物は測定されないという利点があります6。

 ただし、BODの場合、有機物の分解をともなわずに溶存酸素が消費される硝化細菌によるアンモニア等の窒素化合物の酸化なども測定値に含まれてしまい7、測定に時間がかかり、結果も不安定であるという欠点が存在します8。その一方でCODは測定が迅速かつ簡潔であるため水質指標として広く用いられています9。

 COD値の基準としては一般にコイやフナが生息するために求められるCOD値は5mg/L以下とされており10、水質汚濁防止法における一般排水基準としてCODの許容限度は、160mg/L(日間平均120mg/L)と定められています11。

 COD値は水質の判断基準として用いられることも多いですが、CODは単なる水中の有機物量の指標でしかないため、腐植物質(水中の落葉や水生植物の枯死体が微生物によって分解されて生じた物質)のような溶存有機物によっても高いCOD値が測定されてしまいます。そのため単なるCOD値の高さのみを以て水質汚濁が進行していると断定することは出来ません12。


商品名:プール清掃用サイオン

詳細:乳酸菌を中心とする有用微生物群が藻類等の有機物を分解することで、プール、池や堀などの水域での腐敗や悪臭を抑制します。

容量:10L

価格:19,800円(税込、送料別)

内容:乳酸菌、酵母など


脚注一覧
  1. Jian Ma. Determination of chemical oxygen demand in aqueous samples with non-electrochemical methods. Trends in Environmental Analytical Chemistry. 2017. 14. ↩︎
  2. 新矢将尚. 水質汚濁に係る環境基準の改正の流れと要点. 生活衛生. 2011. 55(1). ↩︎
  3. 日色和夫. 水質汚染を知るには何を測るか. 環境技術. 2002. 31(5). ↩︎
  4. Juan Chen, Shuang Liu, Xin Qi, Sifan Yan, Qing Guo. Study and design on chemical oxygen demand measurement based on ultraviolet absorption. Sensors and Actuators B: Chemical. 2018. 254. ↩︎
  5. 福山丈二, 本多淳裕. 悪臭の生物学的処理法とその実例. 環境技術. 1981. 10(6). ↩︎
  6. 新矢将尚. 水質汚濁に係る環境基準の改正の流れと要点. 生活衛生. 2011. 55(1). ↩︎
  7. 日色和夫. 水質汚染を知るには何を測るか. 環境技術. 2002. 31(5). ↩︎
  8. Zongqing Lv, Xilin Xiao, Yu Wang, Yao Zhang, Nianzhi Jiao. Improved water quality monitoring indicators may increase carbon storage in the oceans. Environmental Research. 2022. 206(15). ↩︎
  9. Jian Ma. Determination of chemical oxygen demand in aqueous samples with non-electrochemical methods. Trends in Environmental Analytical Chemistry. 2017. 14. ↩︎
  10. 木村憲喜, 中村文子. 身近な水道水や池, 河川水の溶存酸素量(DO)と化学的酸素要求量(COD)の測定. 和歌山大学教育学部紀要. 2023. 73. ↩︎
  11. 環境省."一般排水基準". 環境省. https://www.env.go.jp/water/impure/haisui.html, ↩︎
  12. 野崎健太郎. 湧水,地下水および水道水を水源とする学校ビオトープにおける過マンガン酸カリウム消費量と簡易法を用いたCOD(化学的酸素要求量)の測定. 椙山女学園大学教育学部紀要. 2016. 9. ↩︎