
乳酸菌とは「消費した糖類(グルコースなど)に対して50%以上の乳酸を産生する細菌」の総称です。乳酸菌の中でも特に有名なのは自然界に広く生息しているLactobacillus属で、古来からヨーグルトなどの発酵乳作りに活躍してきました。弊社が取り扱っている微生物資材であるサイオン1号もこのLactobacillus属の乳酸菌を中心としています。
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乳酸菌の概要
乳酸菌とは乳酸を発酵して乳酸を作ることで生きるために必要なエネルギーを得る細菌の総称で、現在その菌種は100を超えています。よくビフィズス菌と一括りにされていますが、乳酸菌は定義上消費した糖の50%以上を乳酸にする菌とされているので、この定義からすると乳酸より酢酸を多く作るビフィズス菌は乳酸菌ではありません。
乳酸菌の特徴
①乳酸を産生
乳酸菌はその名の通り乳酸を作り出しますが、乳酸菌が作り出す乳酸にはpHを下げる作用があり、細菌の多くはpH5.0以下だと生存が難しくなります。そのため乳酸には雑菌の繁殖を抑制する抗菌効果があります。
②通性嫌気性
乳酸菌は酸素があってもなくても生存することが出来る通性嫌気性という特徴を持っている生物です。ただし、どちらかといえば酸素が少ない環境の方を好んでいます。
③頑丈な細胞壁
乳酸菌はペプチドグリカンという成分が多いのが特徴で、これによって細胞が頑丈で浸透圧の変化に強いとされています。
乳酸菌の利用
①農業分野
長年化学肥料や農薬を使用した農地は硬くなり植物の根の成長を妨げることで知られていますが、乳酸菌を散布することで土壌を柔らかくすることが報告されており、植物の成長を促進する効果も認められています。
②環境分野
汚水中の有機物を乳酸菌が分解することで水質が改善されることが報告されています。また底泥(ヘドロ)の分解においても乳酸菌は効果を発揮します。
サイオン1号の利用方法
①農業分野
サイオン1号を千倍の水で希釈した液を土壌に散布し耕起することで植物の成長が促進されます。
①畜産分野
サイオン1号を千倍の水で希釈した液を畜舎に散布することで有機物が分解され悪臭が抑制されます
①環境分野
有機物が腐敗し汚染された水に1/1000の量のサイオン1号を投与することで有機物が分解され水質が改善されます。

商品名:プール清掃用サイオン
詳細:乳酸菌を中心とする有用微生物群が藻類等の有機物を分解することで、プール、池や堀などの水域での腐敗や悪臭を抑制します。
容量:10L
価格:19,800円(税込、送料別)
内容:乳酸菌、酵母など
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参考文献
現代乳酸菌科学 乳酸菌の疑問50 乳酸菌ってどんな菌? ‟乳酸菌”って、どんな菌? ー分かりやすい基礎講座ー(その1) 乳酸菌の生育 乳酸菌とビフィズス菌の基礎講座 Ⅰ 乳酸菌Lactobacillus fermentum 403菌が生成するオーキシン・サイトカイニンの分析方法の開発 乳酸菌発酵による底泥分解プロセスの分析と再資源化手法の提案